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今、注目のヘッドホンアンプ4台をチェック!

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ヘッドホンをオーディオインターフェイスのヘッドホン端子につなげば音は聴けますが、プロは「ヘッドホンアンプ」を使って、音質をさらに向上させています。ヘッドホンアンプの特徴を解説すると共に、代表機種の試聴レポートをお届けしましょう。

試聴:澤本哲朗 機材写真:小貝和夫


今回の試聴方法

 今回の試聴は、エンジニアの澤本哲朗氏が青葉台スタジオにて、デノンAH-D5000とソニーMDR-CD900STというヘッドホンを使って行なった。音源はダフト・パンクの 「Random Access Memories」とベックの「Morning Phase」を使用。デノンのDCD-1650AZというCDプレーヤーで再生したほか、自ら手掛けた楽曲をアビッドPro Tools HDでも再生して、各試聴機のレンジ感、ステレオ感、周波数特性などをチェックした。

澤本哲朗氏画像

澤本哲朗(サワモト テツロウ)

 バンドものを中心に様々なレコーディングへの参加経験を持つ青葉台スタジオ所属のエンジニア。ライブレコーディングの実績も多く、あらゆる場面でバンドマン達のサウンドをサポートする。音楽と地元をこよなく愛している男気あふれる広島県人。



アフェックス HeadPod 4

オープンプライス
(市場予想価格:¥25,000前後)


 小振りな外観のメタリックな筐体が、一見コンパクトエフェクターを思わせて、とても親しみを感じます。操作性がシンプルなため、誰でもすぐに扱えると思います。それでいてアナログ入力とは別にデジタル入力も備わっているあたりは、昨今のデジタル機器の普及に対応していて、幅広いニーズに向けて、よく考えられていますね。

 音の傾向はとてもナチュラルで過度な色付けがない分とても心地よく、長時間聴いていても疲れません。しっかりとした低音から、ヌケのいい高音部分の空気感まで感じることができて、すごく聴きやすいですね。ヘッドホンアウトが4系統あるので、ミックスの作業などでは4人まで同時に同じ環境でモニターすることができますし、また録音の場面ではキューボックスとしても使うことができます。このように様々な状況で使用できる利便性の高さもこの機種の特徴ですね。

HeadPod 4画像

【SPEC】

●入出力端子:ヘッドホンアウト×4、アナログ1イン×2(L/R)、アナログ2イン(ステレオ標準)、デジタルイン(S/P DIF) ●外形寸法:138(W)×48(H)×114(D)mm ●重量:450g ●電源:付属アダプター

問:日本エレクトロ・ハーモニックス
TEL:03-3232-7601
http://www.electroharmonix.co.jp/


フィル・ジョーンズ・ベース BIGHEAD

オープンプライス
(市場予想価格:¥22,500前後)


 本体はコンパクトで軽量ですが、おそらくモバイル性を重視した仕様なのだと思います。スマホやパソコンなどで音楽を聴くというリスナーが多い中で、この手軽さは時代のニーズを捉えていますね。AUXインプットにスマホやiPodなどを接続すれば、すぐに音楽を高音質で聴くことができますし、パソコンとUSB接続するだけでオーディオインターフェイスとして使えるのも気に入りました。

 音質についてはベース用に開発されたヘッドホンアンプということで、気持ちのいい低音を感じさせてくれます。本体には簡易的なEQも付いているので、アンプを鳴らすことができない環境でも本機にベースを接続すれば、心地よいサウンドで演奏することができるでしょう。この気持ちいい低音感は、練習やリスニングなどで幅広く使えると思います。ベーシストなら持っておいて損はないですね。

BIGHEAD画像

【SPEC】

●入出力端子:ヘッドホンアウト、楽器用インプット、AUXインプット(ステレオミニ)、マイクロUSB ●外形寸法:65(W)×135(D)×25(H)mm ●重量:240g ●電源:内蔵リチウムバッテリー、USBバスパワー ※パソコン対応環境:Windows=7以降推奨、Mac=Mac OS X 10.6以降推奨

問:ジェーイーエスインターナショナル
TEL:0561-72-9801
http://pjbjapan.com/


SPL Model 1320 Phonitor mini


¥86,000


 SPLと言えば、創造性に富んだユニークな機材を開発するブランドというイメージがあります。本機はそのSPLが開発したヘッドホンアンプで、見た目はスタイリッシュですが、ズッシリとした重みがあります。

 本機の最大の特徴は、「Phonitor Matrix」と呼ばれる疑似スピーカーシステムです。ヘッドホンでのモニターは、音の奥行き感や広がり感が犠牲になることもありますが、このモデルはあたかもスピーカーを鳴らしているようなサウンドイメージでモニターすることができます。Matrixスイッチをオンにすると左右の音が混ざり、2つのスピーカーを鳴らした時のサウンドに近くなります。その混ざり具合やステレオ感、センターの奥行き感などの設定も追い込めます。ヘッドホンでモニターする際に「こういう風に鳴ればいいのに」という要望に応えてくれるあたりは、さすがSPLですね。

Model 1320 Phonitor mini画像

【SPEC】

●入出力端子:ヘッドホンアウト、RCAイン(L/R)、XLRイン(L/R)●外形寸法:144(W)×44(H)×257(D)mm ●重量:2.03kg ●電源:電圧: 115V AC(100V使用可)、230V AC 50/60Hz(ケーブル付属)

問:エレクトリ
TEL:03-3530-6181
http://www.electori.co.jp/


アンブレラカンパニー BTL-900


¥46,000


 本機はソニーのMDR-CD900ST(以下900ST)を対象にチューニングされているということで、今回の試聴では900STを使いました。第一印象は900STとは思えない音色になりますね。900STは高域にややピークがあって、一聴すると比較的硬い印象なのですが、本機ではそのピーク感が軽減されていて、バランスの取れたサウンドになります。900STはほとんどのスタジオで標準採用されているので、本機があればスタジオを選ばずに対応できますね。

 また、本機のヘッドホンアウトは標準ステレオフォーンに加えて、4ピンXLR接続による「BTL駆動」を採用しています。BLT駆動用にカスタマイズされた900STでも試しましたが、さらに音の定位と分離感が向上して、より立体的なサウンドを得られました。まさに音楽制作用のモニタリングデバイスとして最適なモデルです。

Model 1320 Phonitor mini画像

【SPEC】

●入出力端子:ヘッドホンアウト(BTL駆動/XLR4ピン、標準ステレオフォーン)、XLR/TRSコンボイン×2(L/R)、RCAイン(L/R) ●外形寸法:112(W)×44(H)×150(D)mm ●重量:500g ●電源:付属アダプター

問:アンブレラカンパニー
TEL:042-519-6855
http://umbrella-company.jp/