トップページ > 【プロがレビュー】ヤマハ「MOXF6」を使ってみた!

(※)表記されている価格は2014年3月31日以前のものです   

制作ツールとしての便利さとライブでの使いやすさを両立 ヤマハ MOXF6



小見出し

 上位シリーズのMOTIF XFを踏襲しつつ、「ここがこうだったらいいのに」という部分が改良されていて、さらに使いやすくなっていますね。具体的にはオクターブボタンとトランスポーズボタンがわかりやすい場所に付いていたり、オーディオインターフェイス機能を使う際にDAW側のレベルが調整できるスライダーが新搭載されたりと、ユーザーの色々な声が反映されていると感じました。

 音色的には、MOTIF XFとほぼイコールと考えていいでしょう。それでいて、ステレオのワイドさがさらに増しているように感じました。ヤマハの音源の特徴は、1つの音色に対して、「ソロで生っぽく弾ける音」と「オケ中で抜けてくる太い音」というように、両方のタイプが用意されている点にあるんですね。これはとてもよく考えられていると思います。それと、プリセット音色がエフェクトまで含めて非常に作り込まれて、どんなエフェクトがどういう設定でかかっているのかもひと目でわかるので、音作りの勉強にもなるでしょうね。鍵盤のタッチも早めに返ってくる感じなので、とても弾きやすかったです。

 注目は、様々な楽器の音を組み合わせたフレーズが鳴らせる「パフォーマンスモード」ですね。入っているパターンも非常に豊富です。例えば、曲を作る時にパフォーマンスモードでアンサンブルを鳴らして、それに合わせて鍵盤を何となく弾くことでインスパイアされたアイディアをそのまま本体のシーケンサーにスケッチできるのは、本当に便利ですよね。そういう風に曲作りで手軽に利用できるという点は、このモデルだからこその強みと言えるでしょう。

 それと、現代のオールインワンシンセに求められているのは、制作ツールとしての便利さとライブでの使いやすさの2つだと思うんですが、このモデルはその2つを見事に兼ね備えていると感じました。

鳴らしたい音色がすぐに見つかる sp1

パネル上にはEQやフィルターなど音色をリアルタイムで直感的に変化させることができるツマミが8つ装備されている。これは、「Cubase 7.5」などのDAWソフトのコントローラーとしても利用できる


リアルな音色のドラムフレーズを sp1

様々な音色を組み合わせたアンサンブルを鳴らせるパフォーマンスを256種類も内蔵している。これをベースにしてフレーズを考えたり、アレンジを練るなど、アイディア次第で様々な使い方が可能だ


16トラックのMIIDIシーケンサーと sp1

アルペジエーターは、ボイス/パフォーマンス/ソング/パターンごとに設定することができる。ボタンひとつで簡単にオンオフができ、パターンの内容をディスプレイで素早く確認することも可能だ





kross-61


製品画像

概要

同社の人気シンセ「MOTIF」の音色を継承した最新機種。ピアノやエレピをはじめ、内蔵音色は非常にリアルで、ビンテージエフェクターを再現した「VCMエフェクト」を使って自由に音作りができる。アルペジエーターやシーケンサーなどの作曲の手助けになる機能も網羅。また、USBオーディオMIDIインターフェイス機能も装備している。

価格:オープンプライス(市場予想価格:¥100,000前後)
問:(株)ヤマハミュージックジャパン
お客様コミュニケーションセンター
シンセサイザー・デジタル楽器 ご相談窓口
TEL:053-460-1666

spec

●鍵盤:61鍵(アフタータッチ) ●音源:デジタル ●最大同時発音数:128音 ●入出力端子:ヘッドホン、A/Dインプット×2(L、R)、アウトプット×2(L、R)、フットコントローラー、フットスイッチ、MIDIイン/アウト、USB ●シーケンサー:リアルタイム、ステップ ●アルペジエーター:プリセット・アルペジオパターン=7 ,981 、ユーザー・アルペジオパターン=256 ●外形寸法:1030(W)×3 5 8(D)×125(H)mm ●重量:7 .1 kg




nishi-ken

nishi-ken(ニシケン)


多彩なる実力を発揮し活躍中の新進気鋭の音楽プロデューサー、キーボーディスト。GReeeeN、SCANDAL、TEMPURA KIDZ、中川翔子、mini 、MEGなど多くのアーティストへの楽曲提供と音楽プロデュースを手掛けている。また、キーボーディストとして自身のライブや、これまでに宇都宮隆、MEGなどのライブでバンドマスターを担っている。




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