トップページ > シュアの最高級マイクロホン「KSMシリーズ」を徹底解剖! |その1

(※)表記されている価格は2014年3月31日以前のものです   

イリノイ州にあるシュアのウィーリング工場を世界初公開

シュアの最高級マイクロホン
「KSMシリーズ」を徹底解剖!

KSMファミリー画像

世界的なマイクメーカーであるシュアの製品の中でも、最高品質のモデルに付けられている型番が「KSM」です。そのKSMシリーズを生産しているウィーリング工場を取材し、同シリーズの秘密を探りました。ちなみに、この工場の内部が一般向けに公開されるのは世界初です!


独自の技術で高い品質と耐久性を両立



KSMシリーズには、他社ではマネすることのできないシュアならではの優れた技術が満載されています。
 例えば、同シリーズの第一号機であるKSM32は、ダイアフラム(振動板)に凹凸を付けたエンボス加工を施して表面積を稼ぐことにより、優れた低域レスポンスを実現しています。また、KSM44Aには「ラージダイアフラム」と呼ばれる1インチの振動板を2枚搭載しており、その間にある音響抵抗という部品は、最新のレーザー加工機でとても小さな穴を空けたプレートを重ねて作られています。

 また、厳密な製造コントロールと部品数の削減によって、KSMシリーズのマイクカプセルの精度は高められています。その他、シュア製品の特徴である耐久性にも配慮して、マイラーフィルム(ダイアフラムの素材)を独自の技術で処理することにより、激しい温度変化や湿度に耐えられるようになっています。特に、リボンマイクのKSM313とKSM353には、キックの風圧にも耐えられる丈夫な「Roswelliteリボン」が採用されており、従来のリボンマイクではあり得なかった耐久性を誇っています。

さらに、KSM44AとKSM42にはハイエンドモデルならではの特徴として「Prethos(プレソス)アドバンス・プリアンプ」が投入されています。これは基板メーカーとシュアが共同開発したアンプ回路で、厳選したパーツを使い、極めて高いSN比を獲得しています。これにより、KSM44Aでは「4dB」という、コンデンサーマイクとしては非常に低い自己雑音(マイクが音を拾っていない状態で出力される信号)を実現しています。


※シュアのワイヤードマイク製品には、入門者用の「PG」、スタンダードモデルの「SM」、プレミアムラインの「BETA」、かつての名機を蘇らせた「Classic」、そして最高品質のものに付けられる「KSM」という5つのカテゴリーがある

  KSM44A

KSM44A画像

同社コンデンサーマイクのトップエンドモデル。無指向性、双指向性、カーディオイドをスイッチで選択できる他、トランスレスのA 級ディスクリート“Prethosアドバンスド・プリアンプ技術”が投入されている

・価格:オープンプライス
(市場予想価格:¥142,000前後)


  KSM32/CG

KSM32/CG画像

カーディオイド特性(単一指向性)のコンデンサーマイク。エンボス加工を施した19 mmとやや小さめのダイアフラムを使用しているため、最低域までニュートラルでフラットな周波数特性を獲得している

・価格:オープンプライス
(市場予想価格:¥86,100前後)



キャプション1

ウィーリング工場画像

シュアは、どんな環境下でどの製品を選んでも、常に同じ性能で動作するように品質管理を徹底している。ウィーリング工場では、高い品質を実現するために手先が器用な熟練者を採用し、現在でも手作業で行なっている工程があるという

キャプション2

KSM32ダイアフラムアップ画像

KSM32のダイアフラムのアップ。通常、コンデンサーマイクのダイアフラムは右の写真のように平面なのだが、上の写真のように凹凸を付けるエンボス加工を施して表面積を稼ぐことにより、小口径らしい高域特性を維持しつつも、大口径に近い低域特性が得られる

キャプション3

マイラーフィルム画像

上の写真は「金蒸着」という工程を終えたマイラーフィルムに、1インチサイズのリングを貼り付けたもの。これをキレイにカットして、マイクのカプセルに取り付ける。リング内のフィルムに均等にテンションがかかるように接着するのだが、その工程は企業秘密とのことだ




>>シュアのウィーリング工場内を特別公開!